気仙沼市?東京海洋大学連携事業「"海と生きる"連続水産セミナー」を開催しました
2020年11月30日
2020年11月27日(金)、今シーズンで7年目となります「"海と生きる"連続水産セミナー第1回」を開催致しました。
会場となった気仙沼市水産振興センターには30名、また、今シーズンから新型コロナウイルス感染症対策として,「オンラインでの受講」も可能となり、22名が参加し、計52名の参加がありました。
初回は、本学の海洋政策文化学部門、婁小波教授が「スマート水産業の可能性と課題―電子商取引を中心として―」と題して、水産物をめぐる電子商取引(e?コマース)に焦点を当て、スマート水産業の実現の可能性とその直面する諸課題について講演しました。
先ず、婁教授から、水産庁が実現を目指す「スマート水産業」の政府的展開について紹介、ICTを活用し、これまで得られなかった漁業活動や漁場環境の情報を収集することにより、適切な資源評価?管理を促進する可能性があることを説明しました。
次にスーパー、コンビニなど小売業と電子商取引の展開について、時代の変化に伴い新たな業態が展開されてきた流れなどを説明した上で、食品?飲料等関係のEC市場規模は、2018年には1兆7千億円ほどに対し、EC化率は3割にも満たしておらず、生鮮水産物の安定的な生産、供給の予測が難しいことが背景にあること等を指摘しました。
また、その対応策として漁業生産者と連携し生産の予測と新しい効率的な物流の配置を構築することによって、拡大していく余地が十分にあると説明しました。
「"海と生きる"連続水産セミナー」は本シーズンにおいても、気仙沼市と連携し、漁業者?水産関連事業従事者を対象とし水産に係る広範な事項について、幅広い講師陣による公開講座を企画してまいります。
セミナー会場の様子