• 東京海洋大学
  • SATREPS

事業の概要

本事業の背景

近年、世界人口の増加、新興国の経済発展により、食料の供給方法として養殖の需要は増加している。魚介類の養殖生産は世界的に急増しており、外来種(ティラピアやバナメイエビなど)を用いた養殖産業が発展途上国で大きな貢献をしている。しかしながら、外来種の養殖により逃亡個体による野生種との競合や遺伝的かく乱が既に一部の地域で問題になっている。

そこで本事業(SATREPS*)では東南アジア原産のアジアスズキやバナナエビを養殖対象種(家魚化)するための技術開発を行い、持続的で環境に配慮した「Kitchin of the world」の構築を目指す。

世界人口増加と養殖生産への期待

国際食糧農業機関(FAO)等の報告では、2007年には水産物需要は今後も増加することが予想されており、養殖による生産量の増加が期待されている。しかし、現在の増加では今後の需要を十分に賄うことができないと考えられ、養殖による生産のさらなる増大が期待されており、世界的な課題となっている。

タイと東南アジア養殖生産への期待

タイは東南アジアでは水産学の先進国であり、地理的にも東南アジアの中心にあることから第三国研修等の事業を行っており、東南アジアにおける水産学の指導的な立場にある。タイ国は本課題での共同研究の成功例を広く東南アジア諸国に示すことによって、水産分野における大国の東南アジアでの指導的立場を一層強固にし、食料増産の観点でよりグローバルな波及効果が生まれることが期待される。

※SATREPSについて

本事業は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が共同で実施している、地球規模課題解決のために日本と開発途上国の研究者が共同で研究を行う3~5年間の研究プログラム「SATREPS(地球規模対応型国際科学技術協力プログラム)の支援を受け実施しているものです。

Page Top