品川?越中島キャンパス大学院海洋科学技術研究科
大学院海洋科学技術研究科は、博士前期課程と博士後期課程の区分制博士課程とし、先端領域を切り拓く自立した高度専門職業人等を養成します。さらに、国立研究開発法人水産研究?教育機構、国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立研究開発法人海上?港湾?航空技術研究所と連携して、教育研究の一層の充実と大学院生の資質向上を図っています。
【受賞?表彰】本学大学院生が「International Conference on Marine Science & Aquaculture (ICOMSA) 2024」において学生最優秀口頭発表賞および学生優秀ポスター発表賞を受賞しました
2024年5月15日と16日にマレーシア大学サバ校が主催して開催された「International Conference on Marine Science & Aquaculture (ICOMSA) 2024」にて、本学大学院生のSaito HiroakiさんとVergel Joseph Carlo Valimentoさんがそれぞれ学生最優秀口頭発表賞と学生優秀ポスター発表賞を受賞しました。
【受賞者】
Saito Hiroaki(大学院海洋科学技術研究科 応用生物科学専攻 博士後期課程3年)
Vergel Joseph Carlo Valimento(大学院海洋科学技術研究科 応用生物科学専攻 博士後期課程1年)
【受賞研究のタイトルと内容】
Saito Hiroaki
タイトル:The attenuation mechanism of live attenuated vaccine P7-P8 against cyprinid herpesvirus 2 infection potentially involving apoptosis of the infected cell in fish
ヘルペスウイルス性造血器壊死症に対する安全で効果の高い弱毒生ワクチンの開発に成功しているが、その弱毒化の原理はいまだに分かっていない。本発表では、ワクチンによって誘導される免疫応答を調べるとともに、弱毒化過程における一連のウイルスのゲノム塩基配列の変異を調べた。細胞障害性T細胞が感染細胞を攻撃してアポトーシスを誘導する免疫反応に対し、強毒ウイルスではアポトーシスを阻害するウイルスタンパク質の働きで回避できるが、ワクチンではこの遺伝子に欠損変異があるため、ワクチン感染細胞がアポトーシスによって排除されることで魚に毒性を示さないと推察された。
Vergel Joseph Carlo Valimento
タイトル:Infectious hematopoietic necrosis (IHNV) persistency in rainbow trout surviving in experimental infection
伝染性造血器壊死症(IHN)はウイルスにニジマスに感染し、死亡が終息した時期以降では持続的な感染が続いていると考えられているものの、実際に魚からウイルスは分離できない。本発表では、死亡が終息した以降、そのままではウイルスは分離できないが、魚に免疫抑制剤を数回投与すると、ウイルスが分離されるようになることが判明し、ウイルスが少なくとも1ヶ月以上にわたって持続感染することを証明した。
写真右:Vergel Joseph Carlo Valimentoさん
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ICOMSA 2024 HP